住宅ローンは他のローンに比べて金額が大きく、返済期間が長くなる傾向があります。
借入先を不動産業者等の進めるままに決めるのではなく、ご自身でしっかり比較検討して納得できる借入先を選ぶ事が重要ですし、返済期間中にお得な借入先が見つかれば積極的に借り換えを行っていきたいものです。
今回は、”預金連動型”が特徴的な、東京スター銀行の「スターワン住宅ローン」をご紹介します。
<「スターワン住宅ローン」のスペック>
■預金するほど住宅ローンの金利がお得になる(預金連動型) ■融資金額 500万円~1億円(10万円単位) ■融資期間 1年~35年(1年単位) ■変動金利・固定金利から自由に選択可能 ■付帯保証・保険は3種類から選択可能 ■原則、保証人や保証会社不要 (※メンテナンスパック3を選択した場合、法定相続人の方1名(ローン完済時に75歳以下の方)を連帯保証人とする。また、収入合算をする場合や共有物件を担保物件とする場合、収入合算者や物件共有者の方に連帯保証人または連帯債務者になる必要がある) |
Contents
東京スター銀行「スターワン住宅ローン」の特徴

”預金連動型住宅ローン”
預金残高と同額分の住宅ローン残高に金利がかかりません。もし、住宅ローン残高よりも預金残高の方が高ければ、金利が0%になります。(そのうえ、国から住宅ローン控除も受けられます)
対象となる預金口座は以下の4種類です。
・スターワン円普通預金
・スターワン積立円定期
・スターワン外貨普通預金
・オフセット定期預金<仕組み預金>(円預入・外貨預入タイプ)
※ただし「スターワン円普通預金」「スターワン積立円定期」については、ローン残高を下回る預金額については預金金利が適用されなくなります。
預金連動型住宅ローンである為、単純に表面金利だけで他社と比較することができません。
例えば、返済期間10年の固定金利で比較するとしましょう。
比較対象は固定10年で最安クラスの「auじぶん銀行住宅ローン」を選びました。
10年固定金利 | |
スターワン住宅ローン 最大引き下げ幅適用時 | 1.000% |
auじぶん銀行住宅ローン 当初期間引き下げプラン | 0.67% |
スターワン住宅ローンを利用しつつ預金残高が0円の場合は、金利差の0.33%がそのままの差となってしまいます。
<ローン残高が1千万円の場合>
ローン残高 × 金利 = 利息額 | |
スターワン | 1千万円 × 1.00% = 10万円 |
auじぶん銀行 | 1千万円 × 0.67% = 6万7千円 |
利息の差額は3万3千円です。auじぶん銀行と同額になるには、いくら預金すればよいでしょうか。逆算してみましょう。
利息額 = 金利 × (ローン残高 - 預金額) |
6万7千円 = 1.00% × (1千万円 - ?) |
答えは、 ?=330万円 です。
つまり、表面金利の上では、ローン残高の33%の預金額を常に口座に維持できれば「auじぶん銀行」と同等であり、それ以上の預金額を維持できれば「auじぶん銀行」よりお得となります。
東京スター銀行「スターワン住宅ローン」はこんな方向けのローンです

東京スター銀行に口座を開設している、またはできる方
スターワン住宅ローンの最大引き下げ幅は、契約までにスターワン口座を開設し、かつ所定の審査基準を満たしている方に適用されます。引き下げ幅が適用されない場合は基準金利となります。
一定の預金額を確保できる方
”預金連動型住宅ローン”の特徴を最大限に活かせる方、つまり、一定の預金額を確保できる方に向いているローンであると言えます。上記”東京スター銀行「スターワン住宅ローン」の特徴”で記載した通り、残高の33%以上の預金額を口座に維持できればお得に利用できますし、ローン残高以上の預金額があれば金利0%となります。
東京スター銀行「スターワン住宅ローン」の金利+諸経費

表面金利
金利は以下の4つから選択できます。
※表は右にスクロール可能です。
金利タイプ | 固定期間 | 借り入れ金利 基準金利(年率) | 借り入れ金利 最大引き下げ幅 適用時 |
---|---|---|---|
変動金利型 | 6ヵ月 | 0.024 | 0.008 |
固定金利型 | 3年 | 0.028 | 0.008 |
固定金利型 | 5年 | 0.0285 | 0.0085 |
固定金利型 | 10年 | 0.03 | 0.01 |
保証料
3種類のうち、いずれかのメンテナンスパックへの加入が必須です。
※表は右にスクロール可能です。
メンテナンスパック1 | メンテナンスパック2 | メンテナンスパック3 | |
---|---|---|---|
メンテナンスパック料 (ご融資残高100万円あたり) | 月420円 (年率0.504%) | 月585円 (年率0.702%) | 月250円 (年率0.300%) |
返済休暇のご利用 (無料) | ○ | ○ | ○ |
固定金利のご選択 (無料) | ○ | ○ | ○ |
一部繰上返済・全額繰上返済 (無料) | ○ | ○ | ○ |
入院時の保障 (入院保険) | ○ | ○ | × |
死亡・高度障害時の保障 (団信) | ○ | ○ | × |
ガンと診断された場合の保障 (ガン団信) | × | ○ | × |
事務手数料
1件につき、初回返済時に、融資金額に対して2.16%(税込)
東京スター銀行「スターワン住宅ローン」の審査

対象者
融資可能な対象者は以下の条件をすべて満たす方になります。
・日本国籍の方または外国籍で永住権をお持ちの方。
・外国籍で永住権をお持ちでない方で、以下の条件を満たしている方。
- 日本にお住まいの方。
- 日本語の契約規定を理解できる方(配偶者または法律専門家の助けを得て理解できる場合を含む)。
・20歳以上65歳以下の方で、完済時の年齢が75歳以下の方。
・正社員として1年以上、または会社役員・自営業として2年以上の安定した収入があることを公的書類にて証明できる方。
使いみち
本人または生計を共にする家族の居住用住宅に関する下記の使い道で融資可能です。
住宅の建築・増改築(店舗併用住宅を含む)
建売住宅(マンションを含む)の購入
中古住宅(マンションを含む)の購入
※ 土地のみの購入には利用不可
審査基準
審査基準は明示されていませんが、一般的に以下の項目が重要視されます。
・年収に対して借入額が多すぎない
・完済時年齢が高齢ではない
・信用情報がきれい
・現在、他の債務を抱えていない
・過去のローンを完済している
・東京スター銀行との取引履歴が多い、または長い
・給与受取などを東京スター銀行の口座で行っている
東京スター銀行「スターワン住宅ローン」のデメリット

預金が減ると金利が高くなる
預金連動型であり、普通預金口座の場合はいつでも預金を下ろす事ができる為、預金が減ると金利が高くなってしまいます。
「スターワン円普通預金」「スターワン積立円定期」ではローン残高分の預金金利が0%になる
「スターワン円普通預金」の預金金利は0.001%、給与受取口座の場合は0.100%
「スターワン積立円定期」の預金金利は0.025%
上記の預金金利ですが、預金額がローン残高を下回る場合は0%になってしまいます。
東京スター銀行の口座が必要
東京スター銀行の口座がない場合、開設しないと金利の引き下げが適用されません。口座の新規開設による管理が煩わしい方には向きません。
まとめ

「スターワン住宅ローン」は預金があればあるほど、お得になる住宅ローンです。
ローン残高の33%程度の預金額を確保できれば、他の住宅ローンに比べても遜色のない利息額となりますし、ローン残高以上の預金額があれば、金利が0%になるうえ住宅ローン控除を受けられる為、繰り上げ返済で完済するよりお得になります。
はじめから一定額の預金を確保できる見込みがある場合や、預金に余裕ができて繰り上げ完済を考えている場合などに検討したい住宅ローンと言えるでしょう。
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